デジタル化・AI導入補助金2026採択結果|採択後の流れと経理処理

デジタル化・AI導入補助金2026採択結果|採択後の流れと経理処理 特別業務
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デジタル化・AI導入補助金2026、採択結果が発表
採択率約51.5%——採択された後の手続き・経理処理と、不採択でも次回8月25日締切に再挑戦できる話

応募5,699者のうち2,936者が採択。ただし補助金は「後払い」——お金が入るまでの流れと仕訳まで、経理目線でやさしく解説します【2026年7月25日時点】

採択発表 2,936者(51.5%) 発注・支払い 自己資金で立替 実績報告 証憑を提出 補助金の入金は最後(精算払い) → それまでの資金繰りと仕訳が経理の仕事 採択=入金ではありません。ここから手続きが始まります
2026年7月23日、中小企業庁の支援サイト「ミラサポplus」で、デジタル化・AI導入補助金2026(正式名称: 中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金。旧IT導入補助金)の採択結果が公表されました(ミラサポplusのお知らせ)。応募5,699者に対して採択は2,936者、採択率は約51.5%。会計ソフト・受発注ソフトの導入を支援するインボイス枠が応募の大半を占めており、まさに経理の現場に直結する補助金です。この記事では、①採択結果の中身、②採択された方が次にやること(補助金は「後払い」です)、③補助金の経理処理(仕訳・圧縮記帳・消費税)、④不採択だった方の次の一手(次回締切は8月25日)を、経理初心者の方にもやさしく解説します。
POINT01
採択結果の中身——2人に1人が通った。主役は「インボイス枠」
採択率約51.5%は、補助金としてはかなり高い水準です

公表された採択結果(6月15日締切分)を枠ごとに整理すると、次のとおりです。

枠別の応募・採択状況(2026年7月23日公表)
  • インボイス枠(インボイス対応類型): 応募3,790者 → 採択2,096者。応募全体の3分の2を占める主役の枠。会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトなど、インボイス制度に対応するITツールの導入が対象です
  • 通常枠: 応募1,879者 → 採択819者。業務のデジタル化・AIツール導入など幅広い取り組みが対象です
  • セキュリティ対策推進枠: 応募28者 → 採択20者。サイバーセキュリティ対策のサービス導入が対象です
  • 複数者連携枠: 応募2者 → 採択1者。複数の事業者が連携して取り組むタイプです

全体の採択率約51.5%は、たとえば新事業進出補助金(第3回の採択率は約35%)と比べてもかなり高い水準です。「2人に1人は通る」補助金だということは、採択された方にも、今回残念だった方にも意味のある数字です。

⚠ 「採択」はゴールではなくスタートです
採択の通知が来ると「補助金がもらえた」と思いがちですが、この時点ではまだ1円も入金されません。補助金は、ツールを導入してお金を払い、報告書を出して検査を受けたあとに振り込まれる「後払い(精算払い)」です。ここから先の手続きと資金繰りこそ、経理の出番です。
POINT02
採択された方へ——「後払い」の流れと、立替期間の資金繰り
交付決定前の発注はNG、支払いは全額いったん自己資金。この2つが最重要ルールです

採択後の大まかな流れは「交付決定 → 発注・契約 → 支払い(自己資金で立替) → 実績報告 → 確定検査 → 入金」です。具体的な期限や提出書類は事務局(中小企業基盤整備機構)の公式サイトと、採択者向けに案内される交付規程・手引きで必ず確認してください。そのうえで、経理として絶対に外せないポイントは次の3つです。

採択後に経理が押さえる3つのポイント
  • ① 発注・契約・支払いは「交付決定後」に行う: 補助金の大原則として、交付決定前に発注・契約・支払いをした経費は補助対象外になるのが通常です。「採択されたから」と先走ってベンダーに発注する前に、交付決定の通知と手引きの記載を必ず確認してください
  • ② 支払いはいったん全額自己資金: 補助金が入るのは実績報告・確定検査のあと。それまでは導入費用の全額を自社で立て替えることになります。手元資金で足りない場合は、つなぎ融資(金融機関の短期借入)も含めて早めに資金繰りを計画しましょう
  • ③ 証憑(しょうひょう。契約書・請求書・振込記録など)を最初から揃えておく: 実績報告では「いつ・何を・いくらで・どう払ったか」の証拠書類一式が必要です。支払いは原則、銀行振込で記録を残すのが安全です。現金払いは証拠が残りにくく、報告で苦労します
✓ 立替期間の資金繰りは「借りる前提」で早めに動く
補助金の入金までの立替は、数十万円〜数百万円規模になることもあります。「入金されるまでの数ヶ月をどう回すか」を採択直後に計算しておくのが安心です。補助金を前提にしたつなぎ融資は多くの金融機関が相談に乗ってくれます。交付決定通知書はその際の説明資料にもなるので、大切に保管してください。
POINT03
補助金の経理処理——仕訳・圧縮記帳・消費税の3点セット
「もらって終わり」ではありません。補助金は課税対象です

補助金が入金されたら、経理処理はここからが本番です。押さえるべきは「仕訳」「圧縮記帳」「消費税」の3点です。

① 基本の仕訳: 入金された補助金は「収入」
  • 入金時: (借方)普通預金 ×××万円 / (貸方)雑収入(または補助金収入) ×××万円
  • 法人なら益金(利益)として法人税の課税対象、個人事業主なら事業所得の収入になります。「国からもらったお金だから税金はかからない」は誤解です
  • 導入したツールの支払い側は通常どおり処理します。クラウド型の会計ソフト利用料なら通信費などの費用処理、買い切り型のソフトウェアで金額が大きいものは資産計上(ソフトウェア)です。クラウドサービスの勘定科目の考え方はこちらの記事で詳しく解説しています
② 圧縮記帳: 資産を買った場合、課税を繰り延べられることがある
  • 圧縮記帳とは、補助金で取得した固定資産の帳簿価額を補助金の分だけ減らすことで、補助金への課税を将来に繰り延べる制度です。入金された年度に税負担が集中するのを防げます
  • ただし税金が消える(免除される)わけではありません。帳簿価額が減る分、以後の減価償却費が小さくなり、その分だけ将来の利益が増える——つまり「課税のタイミングを後ろにずらす」制度です
  • 対象になるのは固定資産(資産計上したソフトウェア等)を取得した場合です。クラウド利用料のような費用処理のものは対象外。適用の可否や経理方法は税理士に確認してください
③ 消費税: 補助金そのものは不課税。ただし「返還」の論点がある
  • 補助金そのものに消費税はかかりません(不課税)。売上ではないので、消費税の申告で課税売上に含める必要はありません
  • 一方で、補助対象経費に含まれる消費税分は、仕入税額控除との関係で後日「消費税仕入控除税額の報告・返還」を求められる場合があります。実績報告や事務局からの案内に「消費税」の項目が出てきたら、飛ばさずに必ず確認してください
⚠ 決算をまたぐ場合は「いつの収入にするか」に注意
補助金の収入計上時期は、原則として交付額が確定した日(交付額確定通知)を基準に考えます。「実績報告は今期、入金は来期」のように決算をまたぐケースでは、未収入金の計上が必要になることもあります。金額が大きい場合は決算前に税理士へ相談しておくと安全です。
POINT04
不採択だった方へ——次回締切は8月25日。再挑戦の準備は今から間に合う
採択率51.5%の補助金です。1回の不採択で諦めるのはもったいない

今回残念ながら不採択だった方も、この補助金は年度内に複数回の締切が設けられています。事務局サイトで公表されている直近のスケジュールは次のとおりです。

次回のスケジュール(事務局サイト公表・2026年7月25日時点)
  • 次回締切(1次締切分): 2026年8月25日(火)17:00
  • 交付決定日: 2026年10月7日(水)(予定)
  • 事業実施・実績報告期限: 2027年3月31日(水)17:00(予定)
  • 以降の締切スケジュールは随時更新とされています。最新情報は事務局公式サイトで確認してください
再挑戦の前にやること
  • ① 申請を支援してくれたベンダー・導入支援事業者と申請内容を振り返る: どの枠で・どのツールで・どんな計画数値で出したかを見直します。枠の選び方(通常枠かインボイス枠か)が合っていたかも含めて再検討しましょう
  • ② 公募要領の審査項目に沿って計画を磨き直す: 補助金の審査は「要領に書いてある審査項目に答えているか」でほぼ決まります。感覚で書き直すのではなく、要領の項目と自社の計画を1つずつ突き合わせるのが近道です
  • ③ 目的に合う別の補助金も並行して検討する: 設備投資や新規事業まで視野に入れるなら、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回公募の締切は10月30日)という選択肢もあります。それぞれ対象経費が違うので、「何を買いたいか」から逆算して選びましょう
✓ 不採択でも「作った計画」は無駄になりません
申請のために整理した業務フローや数値計画は、再申請でも、別の補助金でも、金融機関への融資相談でもそのまま使える資産です。採択率約51.5%——2回目の挑戦で通る事業者は珍しくありません。締切(8月25日)から逆算して、早めに動き始めてください。
まとめ: 採択は「スタート」、不採択は「次の締切へ」
POINT 01
採択率は約51.5%(2,936者)
→ 主役は会計ソフト等のインボイス枠
POINT 02
補助金は後払い(精算払い)
→ 交付決定前の発注NG・立替の資金繰りを計画
POINT 03
入金されたら課税対象
→ 仕訳・圧縮記帳・消費税返還を確認
POINT 04
不採択でも次回8月25日締切
→ 審査項目と突き合わせて再挑戦

デジタル化・AI導入補助金は、会計ソフトやAIツールの導入という経理の毎日を直接ラクにする投資を後押ししてくれる制度です。採択された方は「後払い」の流れを踏まえた資金繰りと証憑管理を、不採択だった方は次回締切に向けた計画の磨き直しを、今日から始めましょう。

設備投資・新規事業向けの補助金を検討中の方は、こちらの記事もどうぞ。

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この記事は、2026年7月25日時点でミラサポplusおよびデジタル化・AI導入補助金事務局の公式サイトで公表されている情報にもとづいて作成しています。採択件数・採択率は2026年7月23日公表の締切分のものです。今後の締切日・交付決定日等のスケジュールは「予定」として公表されているものであり、変更される可能性があります。補助対象・手続きの詳細は必ず最新の公募要領・交付規程をご確認ください。また、記事中の経理処理・税務の解説は一般的な内容です。圧縮記帳の適用可否や収入計上時期など、実際の処理にあたっては税務署または税理士にご相談ください。
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